2008年プロジェクト

【バングラデシュ・サイクロン被災者支援 ボラ県における緊急支援物資配布事業
/モニタリング】

2007年11月15日にバングラデシュ南部沿岸地帯を襲った巨大サイクロン「シドル」の直撃により、同国南部沿岸部一帯は甚大な被害を受けました。JADEは2007年12月に初動調査を行い、その結果を受け、バングラデシュのボラ県の被災地域で、緊急支援物資である毛布の配布しました(配布現場)。その後モニタリングを実施し、2008年3月14日に本事業を完了しましたので、ご報告します。


ボラ島(ボラ県)で毛布配布後のモニタリング

2月下旬から3月上旬、ボラ島(ボラ県)でのモニタリングを実施しました。モニタリングを実施した2月下旬頃、ボラ県は雨と低気温で相変わらず毛布のニーズが高く、喜ばれていました。毛布を配布した4か村を訪問したところ、いずれの裨益者も大事に使っていました。家に行くときちんとたたんだ毛布を大切そうに出してきます。

毛布を受け取ったサイクロン被災者 毛布を受け取ったサイクロン被災者


毛布を受け取ったサイクロン被災者
毛布を受け取り喜ぶ身体障害者施設の子供たち。サイクロンで宿舎が吹き飛んでしまい、身を寄せながら寝ていた
障がい者施設の子どもたち
施設の子どもたちと。後列中央の初老の男性が施設経営者。後右から3番目はJADE田中洋人

障がい児施設でも大切に使われていた毛布

JADEは毛布配布にあたり、社会的弱者を中心に配布されるよう配慮しました。そのためモニタリングでも、身体障がい者などの社会的弱者の裨益者を訪問しました。その一環で訪れた障がい児施設、そこでは視覚障がい、聴覚障がい、知能障がい、身体障がいの子どもたち60人が暮らしていました。

そこは、まったくの個人経営の施設で、以前スウェーデンのプロジェクトで働いていた初老の男性がプロジェクト撤退後、個人的に引き継いだそうです。それまで毛布がなく、冬は施設の子どもたちは体を寄せ合って寝ていました。

モニタリング時は前触れもなく訪問したものの、配布した毛布はきちんとたたまれ、大事にされていました。

 

モニタリングのため訪問したJADEスタッフの感想

子どもたちはJADEの訪問をとても喜んでくれ、その喜びようにこちらまで胸が温まりました。イスラム国、途上国での障がい者の支援はとても大変な中、この初老の男性は私財を投げ打って本当に良くがんばっていらっしゃいました。そうした気持ちが子どもたちにも伝わるのでしょう。JADEも微力ながらお役に立てたことが分かり安心しました。

 

前のページに戻る

このページのTOPに戻る