2009年プロジェクト
【スリランカ北部帰還者支援事業】
JADEは、2009年6月から5カ月間、スリランカの紛争避難民のキャンプで、緊急補完食料の配布支援を行いました。 本事業はそれに後続するプロジェクトです。
【参照】スリランカ北部人道支援物資配布事業
同年10月には、避難民たちはスリランカ政府の指示のもと、避難先からの本格的な帰還を始めました。多くの人は持ち帰ったテントなどを使って住んでいますが、損傷・消耗して状態の良くないものがほとんどです。帰った土地に別の人が住んでいるというケースも少なくありません。
これを受けJADEでは、帰還した人々たちの健康を守り、生活再建をサポートするため、仮設シェルター建設の緊急支援プロジェクトを開始しました。特に、老人や身体障害者など社会的弱者に対しては、優先的にシェルターを確保するなどの配慮をしています。また、帰還者たち自身にも労働力を提供してもらい、一緒に建設作業にあたることで、所有者を明確にし「自分の住まいをつくっている」という意識を高めています。
「どの地域で支援を行うか」「誰に対して行うか」については、現地行政や住民たちとの話し合いを経て、支援が新たな緊張を生まないことにも留意しています。
現場で準備を進めるJADEスタッフ | 帰還者たちとの会合。プロジェクトについて説明するJADEスタッフ | シェルター建設が始まった現場 |
自分たちでシェルターを建設する帰還者たち | 完成したシェルター |
プロジェクト担当者メモ ようやく紛争が終わって各地から帰還した人々ですが、彼らの避難生活は実に20年以上もの年月に及びます。その多くは、避難先では稲作の小作農として土地を持たないままに暮らしていて、自由に農業ができる本来の土地に戻ることを強く望んでいました。20年以上も放置された土地は荒れ果て、野生の象が出ることさえありますが、それでも自分の土地に戻れたことを喜んでいます。提供されたシェルターで彼らの新しい生活が始まっています。(田中) |
期間/2009年12月1日〜2010年3月31日(予定) 地域/スリランカ北東部トリンコマレー県 予算/約2500万円 連携団体/セワランカ基金 資金提供団体/ジャパン・プラットホーム |