マニラ首都圏の被災者

JADE-緊急支援開発機構では12月8日に二名の日本人職員が現地入りし、14日間の予定で台風ハイエンの被災状況及び被災者の実態調査を行っています。

 

12月10日、マニラ首都圏・パサイ市内の空港に併設された一時救護センターと、近くの小学校の校庭に設置された被災者のテント村を訪問しました。現在114名が収容されているテント村は12月20日までに閉鎖されることが決まっており、行き場のない被災者はわずか一枚のビニールシートを受け取りレイテ島に戻るか、マニラで自ら住む場所を探すかの選択を迫られています。

 

テント村に3歳の息子と暮らすある女性は「夫の行方がもう一ヶ月も分からない。もとの家に戻りたいが家が吹き飛ばされ、夫を失った今収入のめども立たない」と私たちに訴えかけました。

 

テント村の入口にはその日に予定されている行事が書き込まれており、12月20日以降は何もありません。閉鎖までの間に、一部の篤志家や企業がささやかなクリスマスパーティーを計画していますが、それがまるでお別れ会のように思えてなりませんでした。

 

*本事業は特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム(JPF) のご協力により実施されております。JPFの取り組みに関するより詳しい情報はこちらのウェブサイトをご覧ください。

 

パサイ市の小学校敷地内に設置されたテント村の様子。隣接する道路からの騒音と排気ガスが、なおのこと息苦しさを増している(2013年12月10日撮影)。

 

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