2009年プロジェクト

【コンゴ・キンシャサ特別州都市復興計画調査(復興計画)】

本事業では、紛争によって破壊されたコンゴ民主共和国の首都キンシャサの都市復興計画に先立ち、パイロットプロジェクト(一定期間の実施と実証)を行いました。その結果に基づいて実際に都市復興計画を作成し、キンシャサにその手法と手続きを提言しました。

パイロットプロジェクトではコミュニティ開発を進め、その中心的な役割を果たす市民のリーダーに対して市民教育、人材育成教育を行いました。それを通してコミュニティの住民による自主的な開発プロジェクトの運営・維持管理の体制づくりを支援しました。

また、このパイロットプロジェクトでは、コミューン(日本の区に相当)と呼ばれる区域の住民参加型のゴミ分別・処理システムを構築して、住民たち自身によって持続可能なゴミ処理とリサイクルができるように支援しました。こうした試みを通して、住民を主体としたコミュニティ開発の方法を現地に根付かせていきました。

コンゴでの市民教育キャンペーン コンゴでのゴミ問題 女子高生への市民教育
市民教育のキャンペーンが始まり、啓蒙ポスターを貼る区長。 処理されないまま集められた家庭ゴミ。市民教育では環境保護の重要性や、ゴミ問題も扱った。 女子高生に市民教育を実施する現地NGOのスタッフ。子供たちへの市民教育は将来の市民を育てるためにも重要。
コンゴでの市民教育キャンペーン  コンゴでの市民教育キャンペーン  
住民リーダーの素質や責任について学ぶ住民たち。コミュニティー開発は住民の意識の向上がかぎとなる。 市民教育でのアトラクション。リズム感あふれる民族舞踊に参加者も大喜び。  


プロジェクト担当者メモ

学生時代にバックパッカーをして以来、約20年ぶりのコンゴ訪問でした。そのころ首都キンシャサは、アフリカのパリといわれるような華やかな街でしたが、現在では長年の紛争の影響のためか、道路もでこぼこ、街も疲弊し見る影もなくなっていました。紛争そのものは東部の遠い地域で続いていますが、長期の紛争が与える悪影響を実感しました。(田中)



期間/2009年1月〜4月
地域/コンゴ民主共和国キンシャサ市
予算/約600万円
連携団体/独立行政法人 国際協力支援機構(JICA)